2013年12月24日火曜日

【レポート】オープンデータ・カフェin千葉を開催しました。



12月18日(水)「オープン!ちば」とのコラボで「オープンデータ・カフェin千葉 vol.01」を開催しましたので、レポートさせていただきます。




今回は、仙石 裕明さん、東 修作さんをプレゼンテータに、オープンデータの可能性についてみんなで考えてみました。
たくさんの意見が交わされ、なかにはハッとする発見もあり、刺激的で充実した時間を共有することができたと思います。

・仙石 裕明さんについて http://microgeodata.com
仙石 裕明さんは、合同会社マイクロベース代表、NPO伊能社中 副理事長, Open Network Lab 3rd accelerator。東京大学空間情報科学センター博士課程在籍。専門はマイクロシミュレーション。
合同会社マイクロベースは、地理情報技術分野におけるデータ開発・解析を事業の核として、最先端のデータ解析技術を提供しています。

・東 修作さんについて http://www.osmf.jp
東 修作さんは、Open Street Map Foundation Japanの事務局長で、Open Knowledge Foundation Japanに所属。オープンデータ・オープンガバメントの推進に尽力されています。
2013年11月10日(土)に開催された「ビッグデータ・オープンデータ活用推進協議会 公開シンポジウム」のアイデアコンテストで東 修作さんの『市内で流行している子どもたちの感染症の流行状況を可視化して注意を促す「子ども感染症進行マップ」』が最優秀賞を獲得しました。

○仙石 裕明さんのプレゼンテーション「マイクロ人口統計」について
「マイクロ人口統計」は、オープンデータを活用した詳細な人口統計のサービスで、既存統計のマイクロシミュレーションから作成した非集計データを任意の単位で統計を利用することができます。
カンタンに言うと「マイクロ人口統計」は「未来を可視化」する技術で、オープンデータをベースとして、コミュニティの人口推移や人の流れなどをシミュレーションすることができる。

「マイクロ人口統計」のプレゼン資料
http://www.slideshare.net/hiroakisengoku/20131218-29328187

○東 修作さんのプレゼンテーション「子ども感染症進行マップ」について
「子ども感染症進行マップ」は、ビッグデータ・オープンデータ活用推進協議会のアイデアコンテストで発表されたアプリのアイデアで、インフルエンザの発生や流行を可視化することによって、大流行にブレーキをかけることができる可能性があります。
各個人が生成したデータをオープンデータとして共有することで、家庭内で予防につとめたり、学校、教育委員会、保健所など、コミュニティのインフルエンザ対策に活用できるようになります。

「子ども感染症進行マップ」のプレゼン資料
http://www.slideshare.net/kyogikaibigopen/251110-no8

○新岡 重智のプレゼンテーション「インフルエンザの検査事例」について
インフルエンザの潜伏期間とは何か。最新の技術はインフルエンザ検査をどこまで良くすることができるのか。新技術の事例を交えながら、「最先端のインフルエンザ検査技術」と「子ども感染症進行マップ」と「マイクロ人口統計」を組み合わせることによって生じるであろうメリット、オープンデータの可能性などをディスカッションの話題投下としてプレゼンしました。

「最先端のインフルエンザ検査技術」のプレゼン資料
http://and-fujifilm.jp/virus/movie.html

あいにくの雨のなか、25人の定員を越える参加がありました。比較的大がかりな準備が必要なイベントやアイデアソン、ハッカソンではなく、ゆるく集まって、気軽に話せる勉強会としてカフェを開催しました。第1回目の今回は、時間配分やプログラムにうまく対応できず、結果、ディスカッションが短くなってしまいました。また、オープンデータの可能性や期待について、共有したかったのですが、進行と時間の都合でやや消化不良に終わったかなと反省しています。ただ、オープンデータに注目されていること、仙石 裕明さん、東 修作さんのプレゼンが、大いに刺激になったこと、ディスカッションでは建設的に議論が進んだことなど、次回につながる手応えを感じました。

○「オープンデータ・カフェin千葉 vol.01」のスペック
日  時:平成25年12月18日(水)18:30~20:45
場  所:千葉中央コミュニティセンター5F「講習室1」 千葉市中央区千葉港2-1
参加人数:33名

・あいさつ(松島さん「千葉市のOD取組み」)
・オリエン(新岡「プログラムとプレゼンテータの紹介」)
・プレゼンテーション(仙石 裕明さん「マイクロ人口統計」)
・プレゼンテーション(東 修作さん「子ども感染症進行マップ」)
・ディスカッション(新岡 重智「最先端のインフルエンザ検査技術」とオープンデータの可能性)
・エンディング(松島さん)

・告知データ
https://www.facebook.com/events/221477018031400/
http://atnd.org/event/E0022505

○追記
開催後、FBなどでアップされた当日の報告や仙石さんのプレゼン資料公開など、レスポンスは期待以上。オープンデータへの関心が高まっているように思います。次回は、もっとテーマを鮮明にするなど、充実した勉強会を目指したいと思います。








【重要】年末年始の営業について(株式会社CCL 大垣支社)


株式会社CCL  大垣支社
年末年始の営業について
平素は、格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
さて、当社の年末年始の営業に関しまして、下記の通りご案内いたします。
年末年始休業日
2012年12月27日(金)19:00 ~ 2013年1月5日(日)終日


2013年1月6日(月曜日)からは通常通りの営業となります。
休業期間中は何かとご迷惑をおかけいたしますが、何卒ご了承の程お願い申し上げます。

休業期間中に頂いたお電話は、留守番電話対応とさせていただきます。お手数をおかけしますが、メッセージを残していただきますよう、お願い致します。緊急の場合は、担当者の携帯電話等へご連絡ください。



2013年12月21日土曜日

【レポート】オープンデータ・カフェin会津「TOCでオープンデータの活用を考えよう」を開催しました

去る12月13日(金)にオープンデータ・カフェin会津「TOCでオープンデータの活用を考えよう」を開催致しましたので、簡単ではありますがご報告致します。



今回はいつものカフェと違い”あるツール”を学び、それを利用して地域の課題の発見とその解決策まで考えていこうという内容です。そのツールを学ぶため、講師として釼持勝さんをお招きしました。釼持さんはこれまで数々の観光施設の運営を経験され、観光振興のアドバイスなどを行う地域コンサルタントとしても活躍中です。さらに「観光情報学」という言葉の生みの親でもいらっしゃる、いわば観光、地域おこしに関するエキスパートです。

そんな釼持さんから生産管理のための理論、また経営手法でも使われる「TOC」と呼ばれるツールについて深く学び、カフェの後半ではそのツールを使ってワークショップを行いました。

まず始めにTOCを知るための座学からスタートです。



最初にオープンデータの活用目的について触れ、「自治体はオープンデータでの"貿易"」を目論んでいると説明がありました。近年、若年層の外出余暇時間がどんどんと減少、その理由として正規雇用者の平均年収も減少、非正規雇用者が増加していることを指摘し、今後若年層のレジャー消費は減っていくだろうと述べ、例としてあげたスキー場も何も手を打たなかったため利用者数がどんどんと減っている様子も明らかにしました。

全国的に地域おこしや地域再生がうまくいっていない理由として、会社経営より難しいことを挙げ「それなのに素人のようなやり方をしているから」と指摘。そこで紹介されたのが「TOC」というツールです。

このツール(正確には理論)は、問題の根本となる原因を発見し、全体の流れを最適化するためのもので、その根本となる原因のことをボトルネックと呼びます。簡単に言えば「全体の流れが詰まっている原因だけに着目し、そこの改善のために時間を使うためのツールということができます。

このボトルネックとはすぐに解決すべき点であり「事業の方針や習慣、人」に関係するものがほとんどであるとし、そのボトルネックを見つける方法やそれが解決することでどのような効果があるのかなど、より深くTOCを知るための説明があり、参加者からもうなずく声がところどころ聞こえました。



講義全体を通して、これまでの対処療法的な手法では現代のような絡み合った問題には到底対応できないため、新しい手法としてこのTOCを利用することは、使う人の力量が試される反面、改善効果は高いのではと強く感じました。

座学のあとはワークショップです。

テーマは「会津の地域が抱える問題や課題をTOCを使って解決策を考える」です。これまでのカフェでも同じようなテーマでアイデアワークショップを行ってきましたが、それらはどちらかというと「FAST」。今回はTOCを使うことで参加者全員でじっくりと考えていく「SLOW」なのが特徴です。

まず2チームに分かれ、それぞれのチームのメンバーが「会津の問題や課題」と感じることを付箋紙にどんどんと書いていく作業からスタートしました。その後、模造紙に貼り付けられた付箋を観光、大学、交通などカテゴリーに分けていきます。

次にそのカテゴリー分けされたものを1つにまとめる大テーマを決める作業です。この結果出てきたものが、今回チームで取り組む「課題」になります。

それが決まると次にその課題に対し、「なぜそれが起きるのか?」と問いかけその答えを書きます。出てきた答えにさらに同じ問いかけをし、どんどんと書き出していきます。そうすると課題を基点にツリー上に原因が下に伸びていく状態になり、課題を掘り下げていっている様子を実感することができました。



30分~1時間ほど取り組んだ後、釼持さんが指示したのは「出てきた中からボトルネックを探すこと」。1チームあたり30以上の原因が出てきており、この作業は非常にむずかしかったのか釼持さんに質問するチームもあり、自然と議論も活発になっていました。

各チーム1つボトルネックが決まったところで今度はどのボトルネックをどうやって解決していくかというフェーズに移り、「誰に対してどんなアクションをするのか」、「どんな人に動いてもらうのか」、「そのためにどんなことが必要か」など貼りだされた付箋を見ながら議論をしていきます。この議論だけでも1時間~1時間半ほどの時間を使いじっくりと話し合いが行われ、今までのカフェにはない空気が生まれていました。



最後に成果発表として各チームの代表が5分程度のプレゼンテーションを行い、どんな課題を設定し、何がボトルネックで、それをどのように解決するのかを発表、釼持さんからもそれぞれの成果物に対しコメントをいただきました。



気がつけば予定していた時間を大幅に越え、今回のカフェは終了です。
これだけ議論が盛り上がったのも課題のボトルネックだけに集中して議論ができたためで、TOCの良さを実感した参加者も多かったように感じます。

釼持さん、本当にありがとうございました!

【お知らせ】いわてアプリコンテスト2013 を開催いたします


 『技術や市場の進化から見込まれるデジタルコンテンツ産業の振興を岩手で実現したい』こうした想いから、ICT利活用を図れる若手人材のコミュニティ形成とデジタルコンテンツ開発のスキルアップを図るための場として「いわてアプリコンテスト2013」を開催いたします。
 本コンテストでは、開発技術者だけではなく、多様な専門分野での活躍を目指す若者が「アプリ」をツールとして県内の様々な地域活動やビジネス等を盛り上げていくことを目指しています。開発技術のある・なしに関わらず、自由なアプリケーションアイデアやアプリ作品の応募をお待ちしています。
 また、応募いただく皆さまの活躍の場を広めていくために、コンテスト審査委員には、アプリ業界を牽引する皆さまにご協力いただき、コンテスト終了後も応募者の皆さまの活動の幅を広げることができる「人材ネットワーク」を参加者の皆さまと共有していきたいと思います。


皆様からのたくさんの応募をお待ちしております。

コンテスト概要

応募に関する詳細は、いわてアプリコンテスト2013公式サイト (http://iwateapp.com/)をご覧下さい。

■ テーマ「岩手」
ジャンルを問わず、様々な分野からのアプリケーションアイディアを募集します

■ 募集部門
1. アプリ部門 : iOS / Android / Webブラウザ で動作するモバイルアプリケーション
2. アイディア部門 : iOS / Android での利用を想定したモバイルアプリケーションアイディア

■ 応募方法
いわてアプリコンテスト2013公式サイトhttp://iwateapp.com/)より必要事項を記入のうえ,ご応募ください.

応募締切: 平成26年1月31日

■ 各賞について
各部門ごとに大賞、優秀賞と協賛企業賞を設けており、アプリ大賞には賞金10万円、アプリ優秀賞には賞金5万円が授与されます。各賞の詳細および審査基準は、いわてアプリコンテスト公式サイトをご覧下さい.


※ 本コンテストは,岩手県「いわてアプリコンテスト2013開催業務委託」により運営しております

2013年12月20日金曜日

【レポート・更新】オープンデータ・カフェin大垣「繋がるオープンデータ「LOD」で、身近な話題を解決しよう」を開催しました

去る12月19日、大垣市のドリームコアにて、オープンデータ・カフェin大垣「繋がるオープンデータ「LOD」で、身近な話題を解決しよう」を開催致しましたので、ご報告致します。(2013.12.27 更新しました!)



2時間のカフェのオープニングは、弊社取締役・原より、「オープンデータ化によって自治体のデータ提供におけるスタンスが変わる」というお話。
これまで「データを保持している」ことにより自治体に伴っていた様々な「責任」が、オープンデータ化によって市民に開放されることで「免責」となるのです!役所のみなさん、データを解放しませんかー!
写真は、それを熱く語る、原です。ありがとうございました。




今回話題提供をお願いしたのは、名古屋工業大学 大学院工学研究科 助教の白松 俊先生。

まずは、ご自身の経歴とオープンデータとの出会いをプレゼン。
2010年ごろまで「人間の言葉を自動解析する研究」をなさっていたという白松先生、1年後、地域課題に疎い一般市民が議論に参加できるには?という課題から、「住民参画支援システム」の研究をスタートされました。
そのアプローチとは、ニュース記事やWeb上の意見などの「議論の種」を分類、「構造化」し、Web上の「地域の議論の場」にできないか?というもの。しかしそれでは、身近な地域課題に関する背景情報が確実に拾えるとは限らないし、システムに集積した情報をただ「議論の種に使ってください」と提示しても、建設的な解決方法の議論には発展しづらい。そこで、それらの問題点を見いだした白松先生は、【Web上にまだない身近な課題や解決目標を、地域の人々が自ら公開する仕組みが必要ではないか?】という、先生の現在のシステム研究に至る課題にたどり着いたそう。これが、先生とオープンデータとの出会いです。




2012年7月の政府の「電子行政オープンデータ戦略」策定を皮切りに、2012年後半から今年にかけて、日本国内のオープンデータ運動が隆盛を迎えます。
2013年7月からは、大垣のソフトピアジャパンにて「オープンデータ・カフェin大垣」がスタート(わざわざ動向のひとつに入れてくださいました)。2013年は、日本各地でオープンデータを題材にしたハッカソンが毎週のように開催されています。
そう、この「ハッカソン」。オープンデータが題材だと、市民の技術力で地域の課題を解決する「シビックテック」の分野のイベントです。

その「シビックテック」推進のため動きの紹介も。

【Code for AMERICA】
・シビックテック推進のためのアメリカの非営利団体・2009年から活動,各地の自治体も巻き込んで成果・市民協働の仕組みづくりの例地域住民の意見を取り入れるためのWebサイト開発街の課題をスマートフォン等で報告するシステム開発
−地域課題の解決に向けた開発イベント(ハッカソン)

【CODE for JAPAN】

・日本でもやろう!と20136月ごろから始動
関治之さん(ジオリパブリック社)が中心・一般社団法人として法人化(1025)

【日本各地のCode for X】も紹介くださいました。
ことに東海地方の団体は、
・CODE for GIFU (岐阜県, CCL 志知篤)
・CODE for TOKAI (東海地方, 名大 河口信夫先生)
・CODE for NAGOYA (名古屋市, Yahoo 河合太郎さん)
・CODE for SHIZUOKA (静岡県, NCD 大石康晴さん)

そんな【Code for X】のために必要なことは、

①解決すべき地域課題を共有するための仕組み
②地域住民が組織を超えて協力できる仕組み の2つ。
身近な課題や解決目標を、地域の人々が自ら公開する仕組みを作ろう!ということで、白松先生の研究が進み始めました。

そこで活躍するのが、Linked Open Data(LOD)。
Linked=ひも付けられた Open Data=オープンデータ ということで、オープンデータを互いに繋げて組織横断的にデータを二次利用しやすくするデータ公開方法です。
必要最低限のオープンデータの条件から発展し、URIで物事を示すことで他者がリンクできるようにしたり、データへリンクすることがその条件になります。


先生は、まず「震災復興」というテーマでデータを試作。復興関連資料から人手で復興目標を抽出してみました。
例えば、
【大目標】震災復興【部分目標】「東北に観光客を誘致」
【部分目標】「新たな旅行商品をつくる」

大目標の幹から、だんだんと細かくて身近な部分目標に分かれるという、言ってみれば「木構造」のシステム。
しかし、ここからまた課題があがってきます。
・対象地域の違う類似目標

・部分目標がどの粒度まで細分化されるかは元の資料によってバラバラ

実現したいのは
・協業の相手となりうる他の人々を捜すため、下記の2条件のどちらかを満たす人々を検索可能に
 1.目指す目標や注目する課題が似ている(多くの人の間で)
 2.スキルやリソースを補い合える(2人の間で)
・抽象的な目標を部分目標に細分化できる
・「困ったこと」は認識しているが、自らがその解決を目指すのはためらうような住民でも参加可能

それを解決するため、白松先生が開発したのが、Webアプリ「ゴオルシェア(仮)」。
先生の作成した「ゴオルシェア(仮)」は、2通りの使い方を想定しています。


①本人が身近な課題/解決目標を入力する
②影響力ある人の課題や目標を第三者が入力する

入力の手順は、
1.課題(困ったこと/解決したいこと の入力)
2.その解決のための大目標の入力
3.大目標を具体化した部分目標の入力 です。




講話の後半は、参加者の皆さんにも実際に「ゴオルシェア(仮)」の入力を体験していただきました。まずは、アプリのしくみを知るためにも、机上でアイデアを出しながら、木構造を作っていきます。



グループごとに、「大垣地域の課題」を書き出す皆さん。
「ソフトピアに駐車場が少ない」、「企業同士の交流が少ない」、「夜になると暗い(街灯が少ない)」、「駅まで歩く時間が長い」など、10分足らずで様々な意見が出されました。




自然と立ち上がる参加者の方々、いい雰囲気で続いてのワークです。
出された課題からひとつを選び、その課題を解決するための「部分目標」を考えていきます。部分目標を解決するための目標、そんな感じでどんどん目標を細分化することで、こんなツリーが、できあがります。




ツリーができたら、実際にWebに入力していきます。まだ開発中のシステムですので、
少し戸惑う方もいらっしゃいましたが、「ここはこうなったらもっと良くなるね」などの意見も出しあいながらの和気あいあいとしたワークになりました。


 ワークを終えた皆さん、このシステムに期待いっぱい。今後の活用が楽しみです。
参加のみなさんからは、様々なご意見、ご要望がありました。

最後に、先生が考える「ゴオルシェア(仮)」で期待する波及効果としては


将来「ゴオルシェア(仮)」が完成して広く使われると、
協力者を探しやすくなる
 –可能性のある人と目標を比較して協業の可能性を検討
②世の中の動向がわかりやすくなる!
 –影響力ある人達がいつまでに何を成し遂げようとしているのかがクリアになる
(はずだと信じて完成するまで頑張ります:先生談)  とのこと。


今回の参加は、17名。名古屋工業大学の学生さんも来ていただき、活発な意見交換、アイデア出しが行われた会になりました。ご参加のみなさん、そして白松先生、ありがとうございました。

2013年12月17日火曜日

【お知らせ】オープンデータに対する取り組みが掲載されました!(中日新聞)

12月15日(日)の中日新聞 西濃版に岐阜県安八郡輪之内町のオープンデータに対する取り組みが掲載されました!



記事には、弊社がオープンデータの活用可能性を調査するために訪問した輪之内町が、「町の魅力を発信するための地域マップ「輪之内ウォーク」にある史跡等の公共情報をスマートフォンアプリで公開していく」、今後弊社の事業としてオープンデータ化した観光情報を使い、試験的にモデルのアプリケーションを作成した後、本格的に進めたい考え、とのこと。

岐阜でのオープンデータ化の動き、第1号ともいえる記事なんじゃないでしょうか!
中日新聞さん、ありがとうございます!

【お知らせ】オープンデータ・カフェin大垣「繋がるオープンデータ「LOD」で、身近な課題を解決しよう!」

先日、オープンデータ・フォーラム&ハッカソンで盛り上がったここ大垣で、またまた開催します!「オープンデータ・カフェin大垣」!



今回は、名古屋工業大学の白松 俊さんをお迎えして、「繋がる」オープンデータのお話をしていただきます。



例えば、こんな思いがある方には、うってつけ。



・身の回りの社会課題や目指す目標をみんなで公開&共有して、似た方向性の人々を探せるようにしたい!

・ 断片的なニュースから社会課題や偉い人達の目標を抽出&共有して、世の中の動きの透明性を向上させたい!

これは、行政からトップダウンに公開されるオープンデータではなく、市井の人々がボトムアップに作り上げることを想定したオープンデータです。身近な課題の解決にオープンデータを活用するためには、既存のオープンデータの「隙間」を埋める新たなオープンデータが必要であり、それらを相互に繋げていく地道な作業も必要です。
そのために、「Linked Open Data (LOD)」、すなわち「繋げられたオープンデータ」の技術的な枠組みが重要視されています。

ここではまず、社会課題とその背景情報、社会課題とその解決目標、大目標と部分目標などをLODの枠組みで繋げていく仕組みについてご説明します。
次に、それがどのように似た方向性の人を探す役に立ち、どのように世の中の動きの透明性を向上させるのかをご説明します。
さらに、身の回りの社会課題や解決目標を考えるワークを通して、現在開発中のWebアプリ「ゴオルシェア(仮)」に課題データ・目標データを入力する試みを予定しています。


【タイムライン】

19:00-19:05 オープニング 
        オープンデータについて/本事業のご説明
19:05-19:45 講演 名古屋工業大学 白松 俊氏
19:45-19:55 休憩
19:55-20:10 システムのデモ(白松氏)
        「ゴオルシェア(仮)の使い方」
20:10-20:25 グループワーク「課題解決のためのアイデアを整理してみよう」
20:25-20:50 実際に「ゴオルシェア(仮)」を使ってみよう
20:50-21:00 クロージング

※ノート型パソコンをお持ちの方は、ぜひご持参ください。実際に「ゴオルシェア(仮)」を使ってみましょう!


【講師プロフィール】
名古屋工業大学工学研究科 助教 白松 俊(しらまつ・しゅん)氏

1976年、千葉県四街道市生まれ。
2003年に東京理科大学理工学研究科修士課程修了後、産業技術総合研究所にてCREST研究補助員。
2005年から京都大学情報学研究科博士課程へ進学、話し言葉における話題の流れを可視化する研究に従事。
2008年に博士(情報学)を取得後、学振特別研究員(PD)を経て、2009年より名古屋工業大学工学研究科助教。
現在に至る。2011年ごろより、Linked Open Dataを用いた住民参画支援システムの研究に従事。
苦手なものはマヨネーズと各種締切。


大垣のオープンデータ・カフェには何度も足を運んでくださっている白松先生。カフェ後にはよく大垣駅近くの温泉に立ち寄ってからお帰りになるそう。先生のおちゃめなキャラにもご注目です!ぜひ、お越し下さい!

2013年12月14日土曜日

【レポート】オープンデータアイデアソン秋田

前日のセミナーに続き、12月14日(土)に秋田県「地域間連携事業」にて「オープンデータアイデアソン秋田」を開催しました。

秋田市内は、前日に続きこの日も雪。会場の向かいの野球場も真っ白です。この時期の積雪としては市内では珍しいとのことでした。

そんな天候の中、県内各地から12名の方々にお集りをいただきました。

この日のお題は「農業×IT」。地場の農業に役立つITについてアイデアを出し合いました。

午前中はインプットの時間。弊社の原よりFandroid EAST JAPANが仕掛けている地域×ITの取り組み紹介と、前日に引き続き、新潟からお越しいただいたウォーターセル株式会社の中川さんに、アグリノートの紹介をしていただきました。

原からは地域×ITの取り組み事例の紹介。他業種・他地域の例として、お隣、青森県での「介護×ITマッチングワークショップ」の例など、紹介させていただきました。前日同様、パーカー着用ですが、体が大きくはみ出てしまっております。

中川さんからは、前日よりもさらにアグリノートの機能面の解説を詳しく行っていただきました。中川さんもパーカー姿での登場。
※中川さんと原の写真は、石井力重さんにご提供いただきました。ありがとうございます!

ついで、参加者の方々のグループディスカッションで感想を述べ合い、全体へのシェアを行いました。その後、農家のみなさんにご自身の課題やITで取り組んでみたいこと、さらにはITへの印象なども伺い、IT事業者のみなさんからコメントをもらう場を設けました。

アグリノートが圃場管理のアプリケーションであることから、ほかの部分に関するIT全体への要望として、流通・販路拡大、高齢化への対応、費用対効果にかなったIT導入のコスト感などが論点にあがりました。

お昼を挟んで午後からは、アイデアプラントの石井力重さんのアイデアソン。


今回のワークの手順は、石井さんのブログにて公開されています。
(参照)【スライド】秋田県でのアイデアソン
※当日朝のバージョンです。発想のお題は、午前中のディスカッションを経て決定。
※リンク先にて当日の決定稿に差し替えていただいています。(←12/16追記)

最初に行ったのは「Brainstorming Card」を用いた「破壊ブレスト」。カードに示された役割に沿って、プロジェクトが失敗するように、課題解決の邪魔をする方法を考えます。逆の発想をすることで、本来出したい解決策を導く手法です。

これが「Brainstorming Card」。4つのカードにそれぞれの役割が記されています。

続いて「SpeedStorming」でのペア・ブレスト。相手を変えながらお互いのアイデアを話し合います。


出されたアイデアを、アイデアスケッチと呼ばれるA4のシートに1案1枚で、アイデアの概要として書き出します。書いたシートは全員で回覧し、面白いと思ったものに☆印をつけます。ハイライト法と呼ばれるもので、これによって、目をひく良案が抽出されます。
アイデアスケッチについて解説をする石井さんと、、、

熱心に耳を傾ける日本Androidの会秋田支部長の佐々木大三さん。石井さんを秋田に呼んでアイデアワークをするのが長年の夢だった大三さんは、秋田のITコミュニティのエンジン役です。

☆の多かった案を整理したら、ほかの案で似たものや混ぜてみたいものなどをつなぎます。そうして分類されたアイデア群に、興味ある人が集まってチームを組み、さらにアイデアを磨いていく発展ブレストを行います。今回は、3つのアイデア群に整理をして、各案に集まった3,4人程度でチームとなり、アイデアのブラッシュアップを行いました。


つながりそうなアイデアスケッチ同士を整理して窓に張り出し、チームづくりへ。
※上記写真撮影:石井さん

分かれたチームで発展ブレストを開始。
※上記写真撮影:石井さん

大三さんの表情がこのワークの面白さを物語っています。ちなみに写真手間のおふたりが若手農家さん。奥のお二人がIT関連の方々。農家さんがスーツ、IT関係者がカジュアルという、ちょっと変わったビジュアルになっているのは、事務局が農家さんに服装のご案内をちゃんとしてなかったせいです。ごめんなさい(><)

あるチームのテーブルです。1つのアイデアに向かうために、たくさんのアイデアスケッチやメモが並んでいます。


アイデアのまとめ方として、今回は、県の助成金のフォーマットに沿って必要な項目を書き出し、応募者になりきってプレゼンを行うという方法をとりました。

最初のチームが発表したのは「高齢農業者安全管理ソリューション」。農作業中の事故や体調不良を把握し、通報することで、農業者の命を守るというアイデアです。高齢者が多いという課題へのアプローチでした。

二番目のチームは「水田の注水、排水の管理装置およびシステム化」を提案。水路弁の開閉を電動式にして、車のクラクションやライトで操作ができるというもの。水の管理を効率化したいという課題から出たアイデアでした。

最後のチームからは「農機具の融通をマッチングするシステム」という案が出ました。農繁期の人手不足の解消と高額な農機具の共同利用をうたっています。


前日からの2日間の取り組み全体のお題としてオープンデータがありました。しかし、今日のブレストでは、すぐにオープンデータ活用につながるアイデアが出てきたわけではありません。

前日のセミナーでは、まずはその分野の課題を理解すること、相手への共感が最初の一歩であり、解決策として結果的にオープンデータが活用されるというのがあるべき道筋との議論もありました。

こうした場を重ね、出てきたアイデアの中で、さらにデータを活用しうるものを見いだせれば、それが課題から出発するオープンデータの活用例に発展するものになります。

あるいは、これも前日の議論にあったように、たとえば今日のようなブレストにデータ活用の得意な人が入ることで、より早い近道が出てくることもあるでしょう。

石井さんが今回のアイデアワークを組み立てるにあたり、前日までの思考がブログにまとめられています。
(参照)オープンデータアイデアソン「地域発で農業× IT の連携を考える」(秋田、12月14日)
※「述べたいこと第2章」に挙げていただいた考察には、エクスキューズが入っていますが、今回のアイデアソンの開催意図は、私たちも同様の認識です。

最後に石井さんからいただいたメッセージの中に、「アイデアは単体では無価値である。誰かを喜ばせるモノを実際に作ったとき、初めて価値になる」という言葉がありました。

オープンデータ活用の可能性を追うだけではなく、何より、出てきたアイデアのプロトタイプ開発や実践の場が今後生まれるよう、参加者のみなさんとも次の仕掛けを生み出されれば幸いです。

石井さんのブログには、様々な発想技法やその考え方などが多く記されています。ぜひご参照ください。
(参照)石井力重の活動報告

石井さん、ご参加いただいたみなさん、ありがとうございました!


【お知らせ】農業×ITマッチングワークショップ(青森県)のご案内

「農業」の課題を解決するITサービスを、青森から地域主体で生み出すためのワークショップです。インプットセミナー、アイデアワークを経て、ビジネスプラン立案とプロトタイプ開発を競います。

会場は、青森の浅虫温泉。真冬のむつ湾を臨む温泉宿で、温泉あり、冬の味覚ありの合宿イベントとなります。県内外のIT事業者および農業関係者のみなさまのご参加をお待ち申し上げております。全国各地からのご参加を歓迎します!

▼日時:2014年1月17日(金)13:00-1月19日(日)17:00
▼会場:浅虫温泉 ホテル秋田屋(青森市浅虫蛍谷293-12)
※アクセス http://www.e-akitaya.com/page3.htm
※青い森鉄道「浅虫温泉駅」より徒歩2分(青森駅から浅虫温泉駅までは20分)

▼定員:30名(要事前申込)
▼参加費:無料(交流会費・宿泊・食事は実費負担)
▼申込方法:それぞれの申し込みフォームよりお申し込みください。

※申込締切:2014年1月12日(日)

[IT事業者向け 申し込みフォーム]
※ハッカソン参加者向けとなります。チーム単位での申し込みが可能です。

[農業関係者向け 申し込みフォーム]
※初日プログラム参加者向けとなります。

▼お問い合わせ先:株式会社CCL(担当:原)

 メールアドレス event( at )cc-lab.co.jp 
※( at )を半角アットマークに直してお使いください。

▼主催:青森県/共催:株式会社CCL
▼後援:Fandroid EAST JAPAN 青森県支部

▼プログラム
[Day1] 1月17日(金)
13:00-15:30 インプットセミナー
 講師:中川幸哉氏(ウォーターセル株式会社 チーフ・モバイル・エンジニア)ほか
15:30-19:00 アイデアワーク
 ファシリテーター:原 亮(Fandroid EAST JAPAN理事長)
19:00-21:00 農業×IT 交流会

[Day2] 1月18日(土)
09:00-15:00 ハッカソン
15:00-16:00 中間発表
16:00- 終 日 ハッカソン

[Day3] 1月19日(日)
午前中-14:30 ハッカソン
15:00-17:00 成果発表会

※プログラム、時間等は変更になる場合がございます

【ハッカソン参加にあたってのご注意】
※原則、チーム単位でのお申し込みとなります。
※原則、セミナー、アイデアソン含む全日程にてご参加いただきます。
※1名様のご参加も受け付けます。県外からのご参加も歓迎です。
※参加メンバーの詳細を伺うため、申込受付後にメールにて別途アンケートをお送りします。
※少人数のチームについては、事務局にて混成チームの編成をマッチングいたします。

【ご宿泊および費用に関するご注意】
宿泊は施設内のお部屋となります。宿泊、食事とも参加者自己負担にてお願いします。原則、2〜4名の相部屋となりますので、参加メンバーの確定をお早目にお願いします

宿泊施設利用の都合上、交流会は原則、宿泊者向けです。費用については以下が目安となります。
[全日程参加] ¥16,000程度(宿泊2泊、食事[初日夜〜2日目昼食]、交流会込み)
[初日1泊のみ] ¥8,000程度(宿泊2泊、食事[初日夜〜2日目翌朝]、交流会込み)

なお、宿泊施設利用の都合上、交流会は原則、宿泊者向けです。交流会のみ参加の場合、施設利用料の相当分を上乗せで¥6,000程度となります。

【株式会社CCLについて】
フリーエージェント・スタイルで地域の課題を多様な主体や領域が交わり、対話を通じて解決する場(フューチャーセンター)を創造し、関わる全ての人・組織・地域の主体性と創造力を引き出すための事業を展開しています。
(参照)株式会社CCL WEBサイト

【Fandroid EAST JAPANについて】
2011年6月に設立したITコミュニティ。東北でスマホアプリ関連のビジネスを盛り上げるべく、人や仕事を増やすためのイベントや人材育成などの場づくりを、異分野連携や地域間連携を掲げながら展開している。現在は宮城、青森、岩手、秋田、会津、岐阜県大垣などにもコミュニティが立ち上がっている。青森では、Fandroid EAST JAPAN青森県支部が活動を展開。
(参照)Fandroid EAST JAPAN WEBサイト

※本イベントは、平成25年度「青森県地域課題ITソリューション提案ワークショップ企画運営業務」により実施するものです。

(参照)青森県庁Webサイトでのご案内