※撮影:小泉勝志郎さん
2日目は、前日に書き出された103枚のアイデアスケッチから、チームで作りたいものを選ぶところからスタート。
今回のハッカソンは、終了後も企画・開発が進められる体制を作りやすいよう、事前にチーム単位で登録できるようにしていました。その結果、多くのチームが、同じ会社の人同士でのエントリーとなりました。
個人でエントリーをして、事務局に混成チームのコーディネートを依頼することも可能だったので、今回は1チームだけ、混成チームも生まれています。
女川さんのアドバイスを受ける混成チーム
今回は、混成チームを含め8チームが参加。うち6チームは、各地の自治体の雇用事業により、IT技術者として各社で研修を受けている研修生たちで構成。技術者としての勉強を半年から1年程度積んだ、キャリアの浅いチームが大半。人材育成の一環として、会社から送り込まれた人たちで、各社マネージャーや役員クラスの技術者がサポート役にまわります。
八戸のアイティコワークからは2チームが参加。取締役の岡本さんがサポート
各チーム、作りたいアイデアを選んだら、ブラッシュアップを行います。
選んだアイデアをもとに、もう一度、チームとしてアイデアスケッチを書き起こします。前日は、実現可能性を無視して、発想を膨らませながら書き出しましたが、ここでは実際に開発するのを前提に、企画や仕様を詰めていきます。
※撮影:アイティコワーク岡本さん
前回の介護×ITにも参加をした仙台のアンデックスチーム。前回の成果発表会でのプレゼンを振り返りながら、今回のゴールイメージを共有します。
前回のプレゼン資料で検討するアンデックスチーム
八戸のアイティコワークのみなさんも、2チーム中1チームは、前回に続いてのご参加。場慣れしているのか、雰囲気が明るいです。
アイデアを練るアイティコワークチーム
さらに、サービスの完成度を高めるため、ビジネスモデルキャンバスを使って、企画をしっかりと練り上げます。
ビジネスモデルキャンバスとは、顧客や価値、収益などを整理した9つの項目を埋めることで、ビジネスモデルを組み立てるツールです。具体的には、以下の9つを考えます。
1.顧客セグメント(CS:Customer Segment)
2.価値提案(VP:Value Proposition)
3.チャネル・流通(CH:Channel)
4.顧客との関係(CR:Customer Relation)
5.収益の流れ(RS:Revenue Stream)
6.リソース・資源(KR:Key Resource)
7.重要な活動(KA:Key Activity)
8.パートナー(KP:Key Partner)
9.コスト構造(CS:Cost Structure)
(参照)京都D-School ビジネスモデルキャンバス
小泉さんからは、iPodの事例を挙げていただきました。
(参照)iPodでみるビジネスモデルキャンバス
ある程度の検討が進んだら、いよいよ開発スタート。翌日の15:00までに開発とサービス設計を仕上げます。
この日から、ハッカソンサポーターとして、仙台からお越しいただいた小泉勝志郎さんに各チームの補佐をお願いしています。小泉さんは、仙台や南相馬でアプリ開発者育成の講師としてもご活躍で、前回の介護×ITに続いてのご参加です。
小泉さん。アイスを片手にキャラを維持。さすがです
ここから先は、1つのチームの動きを軸に、流れを追ってみたいと思います。
このチームは、2つの案をピックアップして、どちらでいくか検討を続けています。
アイデアスケッチは企画のタネの状態なので、このチームのように、複数の案を磨きながら作るものを選択したり、別々だった案を1つに組み合わせたり、思案を繰り返しながら、自分たちの企画へと仕上げていくのも、ひとつの方法です。
このチームは、チーム名「マルマンコンピュータサービス株式会社B」(以下、マルマンB)。弘前市にあるIT企業マルマンコンピュータサービス株式会社の研修生のみなさんで、同社から参加している2チームのうちの1つです。
同社は、1978年創業(会社設立は1982年)で、地元では老舗ITの1社。前回ご参加いただいたサン・コンピュータさんもそうでしたが、県内で歴史の長いIT企業さんが、人材育成も兼ねてハッカソンに積極的に参加をしてくれているのが、青森での特徴のひとつになっています。
(参照)マルマンコンピュータサービス株式会社
マルマンBは、会社の研修で使われていた、ビジネス構築の要素が含まれた独自のシートも持参。アイデアの検討が続きます。
お昼は旅館でお弁当をご用意いただきました。食べながら作業続行。
スタッフは合間を見計らってサクッと。日頃から鍛えている早食いの芸が光ります。
30年続く伝統の早食い芸
今回のハッカソンには、プロのカメラマンに記録の撮影をお願いしています。仙台を拠点にご活躍のフォトウィンの福田沙織さん。福田さんは、高校球児の撮影などで実績多数で、のちにプロで活躍する選手たちの高校時代の活き活きとした姿も、福田さんのカメラに収められています。
カメラを構える福田さん
※本ブログの掲載写真はスタッフの撮影によるものです。
ハッカソンを写真に撮ろうとすると、机に向かって下を見ている姿ばかりになってしまい、どうしても地味なシーンになりがち。ハッカソンがもつ楽しさが伝わるような場面を、プロの手で押さえてもらおうということで、お入りいただきました。
各チーム、着々と画面設計が続きます。
「ニートログイン」とは何なのか、、、
※撮影:小泉勝志郎さん
この美女は何者なのか、、、
※撮影:小泉勝志郎さん
17:00からは中間発表。企画概要、顧客と価値、ここまでの進捗、これからの作業内容の4点を報告します。
マルマンBの発表。サポーターや進行役からも、アドバイスや意見が飛びます。
マルマンBの発表の様子
早いチームはすでに画面を作ってのプレゼン。
東京からご参加の「チームおいなり」の発表の様子
データで根拠を示しながら、アプローチする課題を解説するチーム。プレゼンの完成度が高いです。
混成チーム。ディレクターがいるのは企画やプレゼンの大きな力
8チーム中4チームが、農家とお手伝いの作業者とのマッチングのサービスを選択していました。各チームでブラッシュアップをして独自のサービスへと進化していくので、テーマの重複は特に問題ではありません。むしろ差別化を意識したサービスづくりになるので、次の展開が楽しみです。
マルマンBもマッチングサービスを選んでいましたが、この段階でテーマを変更しました。差別化が困難と見たようです。
2日目の後半での大胆な見直しも、時には必要となります。StartupWeekendのような起業イベントだと、2日目は、初日の思いつきを徹底的に叩いた結果、チームのアイデアがまったくの別案として再構成されることもよくあります。
中間発表のあとは夕食。この日も旅館らしいお食事。オフィスで机にかじりつくIT戦士たちにとって、お膳におかずがたくさん並ぶ食事は、至福のひととき。
鍋の中はお肉でした
夕食のあとも開発が続きます。長丁場にあわせて、各々服装はリラックスモード。
お風呂も済ませて全員浴衣のアンデックスチーム
ここで青森県新産業創造課からの差し入れを投入。さすが、わかってらっしゃいます。池田さん、ありがとうございます!
栄養ドリンク50本!タウリン3000mg
お菓子BOXも登場。小腹が空いても安心です。
作業が続く中、21:00をまわったところでサプライズ!
※撮影:小泉勝志郎さん
八戸のアイティコワークからご参加の沖田さんが、この日、24歳の誕生日を迎えました!
部屋の電気を落とし、Happy Birthday to youの曲に乗せて、ローソクに火のついたケーキが登場。沖田さん、おめでとうございます!
※撮影:小泉勝志郎さん
左が沖田さん。どっちが主役かわからないほど、仲間の喜びも大きいようです。
ケーキを持つ沖田さんの喜びを体現する仲間のチームワーク
仕掛人は同社取締役の岡本さん。部下思いの心憎い演出でした。
ドッキリ大成功!
深夜に入っても多くのチームが作業を続けています。
21:30ごろの様子
開発の目処が立ったチームは計画的に進行。早々に撤収し、翌日の仕上げに備えます。
混成チーム、戦略的撤退。吉と出るか、凶と出るか?
さて、マルマンB。途中でアイデアを変更したため、夜を徹しての作業が続きます。
午前3:30の状況。まだ10名ほど会場に残っています。
残り24時間を切り、徹夜の攻防が続く。マルマンBの命運やいかに!?
(参照)【レポート】農業×ITマッチングワークショップ(雪国の温泉ハッカソン)初日編
(参照)【レポート】農業×ITマッチングワークショップ(雪国の温泉ハッカソン)3日目編
【お知らせ】アイデアソン・ハッカソンの企画運営を承ります!
CCLでは、アイデアソン、ハッカソンの企画・運営等の業務をサポートしておりますので、開催にあたりお困りの際は、お気軽にご相談ください。
(ご連絡先)info ( at ) cc-lab.co.jp アイデアソン・ハッカソン担当 まで
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