2013年9月26日木曜日

【レポート】オープンデータ・カフェ@TOKYO Vol_02「TOKYO2020をオープンデータでデザインしよう、ワークショップ」

ODカフェ@TOKYO 2013年9月26日(木)、19:00からODカフェ@TOKYO Vol_02を開催しました。 

テーマは「TOKYO 2020をオープンデータでデザインしよう、ワークショップ。」 7年後、東京にやってくるオリンピックに向けて、ITにできることやオープンデータの役割についてカフェしてみました。 

みんなで話したポイントやアイデアを“キュッ”とまとめてみました。

 「TOKYO 2020の経済効果は、女子会並み。」
TOKYO 2020の経済効果は、約3兆円と見積もられています。それが安いのか高いのか、何か尺度はないかと探したところ、近年盛り上がりをみせている「女子会」の経済効果が、およそ3.7兆円とのこと。因にODの経済効果は、5.5兆円。果たしてTOKYO 2020は安いのでしょうか?高いのでしょうか?

 「ボトルネックは、ベットの数。」 
TOKYO 2020の経済効果を最大化するため、その妨げになりそうな案件を抽出してみました。それは、早い話。東京都市圏のキャパシティ。「どれだけお客さんが宿泊できるのか?」です。
 LONDON 2012では、およそ1,000万人の観客が押し寄せたとされ、市内のホテルが高騰、畏れを成した「旅行弱者」は地方のB&Bに宿を求め、市内から逃げ出したとの情報もあります。
 宿泊できるところさえあれば、世界からお客さんがどんどんやって来る。東京都市圏の宿泊施設が増えれば増えるほど、経済効果は大きくなる。となれば、宿泊施設を増やすには、どのような施策があるか?皆さん、いっしょに考えてみませんか?オープンデータを活用して。 

「たとえば、どこにどんな宿があるか、都道府県知事なら
全部知っている。」
 宿泊料をもらって人を宿泊させる旅館業には都道府県知事の許可が必要です。その許可を申請するときは、宿泊施設付近の見取り図、宿泊施設の配置図、平面図、敷地、建物、各室の名称、面積、構造、設備などの概要などの添付することになっていますから、これがデータ化されると、どこにどんな宿があるのか、広さはどのくらいかなど、世界の皆さんに、お知らせすることができます。 外資系の有名ホテルは、すでに国際的な予約ネットワークを稼働させていて、魅力的なサービスで如何に顧客を満足させることができるか、世界に向かってアピールしています。それに対抗して、昔ながらの旅館やこれから誕生する新しいスタイルの宿泊施設に、顧客を呼び込むには、何が必要なのでしょうか。その戦略をデザインしていこうと思います。
 

















「もうひとつ。大地震から、お客さんをどう守るか?」 
東京にお住まいの皆さん、3.11東京の夜を覚えていますか?皆、それとなくまわりを気遣ながら、ただ黙々と歩きましたね。住み慣れた街でも、あの不安、あの心細さです。あれが言葉も通じない国の知らない街での出来事だったとしたら、どうでしょう。そこにいるあなたとあなたの家族のことを、まわりの人は誰も知らない。ホテルに帰ろうにも、交通手段がない。どちらへ行けばいいのか、どうしたらいいのか、何もわからない。その時、途方に暮れる、あなたに救いの手を差し伸べることができるのは、スマホかも知れませんし、ウエラブルコンピュータかも知れませんね。

「住所の構造からして異なる街をITが案内する。」 
今から7年後の東京、通信環境はどうなっているでしょうか?ガジェットのバッテリーはどうなっているでしょうか?なんてことまで考えながら「人を守るAPP」を考えてみましょう。 

緊急地震速報でAPPが自動起動。即座にGISで現在位置を割り出し、建物の倒壊、液状化、津波、火災、脱線、交通事故など災害リスクを表示。安全な建物、エリアに避難誘導を開始する。ファーストアタックから身を守った後、最寄りの避難所に向けて誘導する。その間、APPは5分毎に現在地を発信し続けている。ふだんはやさしいSiriが頼もしくも優秀なキCAに変身する感じ。でしょうか。 「人を守るAPP」は、成田空港の入国審査でパスポートをチェックするときに、自動的にインストールされ、IDをガジェット、パスポート、タグにメモリします。 

「その時、もうひとつの東京のスイッチが入る。」 
もうひとつの東京はDB上にあって、「人を守るAPP」から発信される情報、ケータイの基地局からの情報、カーナビ、GPS、競技場の入場者、電車、バスのチケットなど、あらゆるIDの居場所を特定すべく務め、国内と国外に向けて安否情報を発信し続けます。さらに被災後の火災や状況を監視。避難所と避難所の有機的なリンクを助け、ボランティアや物資をコントロール。避難状況を公的機関と共有しながら「避難の質」を追求します。避難所では、あたたかい食事と毛布を受け取るのと同時にIDをチェックしてくれるシステムが機能しているのです。 もしかして、Google glassのように、画像を送信できるツールがあれば、災害時、当該エリアのすべてのツールから画像を送信させ、被害状況の分析、顔認証システムを進めた安否確認などパワフルなシステムが実用化されているかもしれませんね。

 「データ命!データ命!データ命!」
 災害時の対応はもちろん、TOKYO 2020を快適に楽しんでいただくために。できるだけ多くの皆さんと感動を分かち合うために。東京の、日本の良さを伝えるためにITにできることは何か。APPはどうあるべきか、そして、どのようにオープンデータを活用していくか。2020年以降にも成長していくために、世界の皆さんとともに、考えていきたいと思います。

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