2014年2月5日水曜日

【レポート】オープンデータ・カフェin大垣「環境保全とODの役割とは」を開催しました!

2月最初のオープンデータ・カフェin大垣は、事業の一環で「ロールモデル」として作成したアプリ「岐阜市さかな図鑑」を作成するまでの初期アプローチから、過程、行政とのやりとりを通じての気づきについて、(株)CCL國枝がプレゼンを行いました。




日時:201423() 18:30-20:00
会場:ドリームコア 2F メッセ(大垣市今宿6-52-16
主催:株式会社CCL
出席者数:15名(スタッフ含む)

 今回はまず、本編の前に、参加者同士で「アイスブレイク」を開催してみました。
やり方は、ペアを組んで握手をし、互いが「1」か「2」か「3」、どれかの数字を思い浮かべたら、「では」の合図でその数だけ握手した手を上下に振る。振った数が相手と合えばOK。それを、3人の人と合うまで行うというもの。このレクリエーションで、参加者の緊張しが少し解けて、いい雰囲気に!
 続いて、この日の一大ニュース。ロールモデルの一つとして作成していた岐阜県版「Where Does My Money Go?」がリリースとなり、Facebookでは関係者の皆様からの反応があったり、新聞社の取材が入ったりした事をご報告しました!

紙面はこちら▽

 本編では、「オープンデータ利活用の事例」として、(株)CCLインターンシップ生の三浦 彩さんが調査したODの利活用事例を紹介。
弊社が現在ロールモデルとして開発しているものを挙げていくと、「政治・選挙・税金」分野においては、「Where Does My Money Go?」(税金はどこへ行った?)、「旅行」分野では「わのうちウォーキング」、といったものがあてはまり、弊社の現在の実績を示す機会にもなりました。



 そして、今回の話題「環境」分野で國枝が開発したOD活用ロールモデルについて。ロールモデル「岐阜市さかな図鑑」作成にあたってもとにしたデータは、「岐阜市自然環境実態調査結果」というもの。PDF形式にてHPで公開されており、すぐにオープンデータ化できるのでは、と思っていたが、順調にはいきませんでした…。
アプリ化にこぎ着けるまでに要した時間は、およそ1ヶ月半。事業説明とオープンデータ化の打診に始まり、一度出したアプリ案は絶滅危惧種を掲載するものだったので、、乱獲のおそれがあるため見送られたりと、何度かのアプローチを経て完成したことをご説明し、行政がもつデータのオープン化の現状での難しさ…をお伝えしました。

 その後、早速、参加者には実際のアプリ画面を見てもらいました。

岐阜市さかな図鑑▽(画面のみのお披露目ですがご容赦ください)


 

















 
 「岐阜市さかな図鑑」の使用シーン・ターゲットは、
・河川環境保全において、活躍している市民団体、NPO、行政職員などが、生態調査中、河川に住む魚の同定(種類を見分けること)に使用すること。
また、機能としては、
・河川ごとに住んでいる魚を振り分けられる
・目科種が分かる
・魚のおおよその様子が分かる
・同定に必要な特徴を知ることができる  
といった、「環境教育」にあてはまるものが挙げられます。

 こういったロールモデルに落ち着いたのですが、実際、作成過程で見送られた「絶滅危惧種」や、「希少種」などのデータを載せられないことについても話にも触れました。
実は以前、岐阜市内で「イワカガミ」という希少な高山植物の存在が広報されたことで、この植物が盗難にあったという事件がありました。そういった事例を紹介した上で、國枝からは、「希少種を知ってもらうことで学びに繋げてもらいたいという思いはあるが、知られる事で希少種が失われるリスクもある。希少種の公開は、市民の環境保全の意識が高まっていることが前提として必要」といった意見が出ました。

 そういったことから「岐阜市さかな図鑑」を作成するにあたって気づいたことのまとめとしては、

◯市民が偉い訳ではない:市民といっても、思想や行動様式は人それぞれで、自分が良いと思ったものは、誰にとっても良いものという訳ではない。

◯自由に作ってよい訳ではない:オープンデータを活用する目的、キャッチコピーなど明確にする。また、行政職員は様々な市民との関わりを持っているので、悪意をもった利用がなされないように、相談することも重要ではないか。

◯しかし、行政が全て正しい訳でもない:予算や行政の人員・知識不足などで、本当は実装したかった・すべき機能を削っている可能性がある。そこは、オープンデータの力で、市民と行政職員の間で、補い合えれば良いのではないか。

ということで、「市民と行政の協働の姿」が望ましい、という提言が國枝から出されました。


 さらにプレゼン後は、参加者にワールドカフェ形式でのディスカッションを行ってもらいました。
テーマは、「おいしいご飯を食べるために必要なデータ」。
参加者の皆さんは席を代わりながら、自由にディスカッションを行いました。
















感想・発表では、

・直売所・道の駅に出荷情報を発信する。リアルタイムで情報を出す事によってそれを目当てにお客さんが来るというのはいい。
・データ入力の際、画像認識してくれる機能、お年寄りでも操作しやすいものがあるといい。
・野菜などの地産地消はやはり良いと思うが、なかなか難しいので、生産者や卸先のデータがそろえば本当に欲しいと思う人に届く仕組みが作れるのでは。
・収穫祭のデータがあればいい。
・好みをデータ化するのはどうか。投票形式でデータ化も面白い。
・地方の土の性質・気候をデータ化しておいしい収穫物を分析。
・人の好みを分類して、アレルギー、宗教、年齢とかで食材を分類。
・レストラン紹介のサイト等はもうあるので、調理法の紹介。
・情報や技術を教えてくれる農家情報。
・人々の味の好みを投票形式で見られると面白い。食材や料理のPR効果も高い。


以上のような意見が出され、参加者のみなさんがオープンデータや様々なサービスについてのアイデアを生み出す良い機会となりました。


次回の大垣開催のカフェは2/10(火)18:30〜。
オープンデータ・カフェin大垣「防災×子育てアイデアワーク」を組み立ててみよう!

アイデアワークにご興味のある方、ぜひご参加ください!



0 件のコメント:

コメントを投稿